先日、イチローの引退会見は全世界に衝撃を与えました。
私もイチロー選手のファンであり、甲子園の時から応援していました。
それだけに、とても残念で仕方がないです。
当然、私だけでなく世界中から尊敬されて、ここまで引退の事を惜しまれる選手も少ないのではないでしょうか。
イチローの印象を語るのに、まずはあの野球に対するストイックさだと誰もが思うでしょう。
外国人が日本人をイメージする侍や忍者の形容が、まさに彼そのものだったような気がします。
今回のはなしは、そんな彼が貫いた精神『ストイック』とはそもそも何かを考えてみたいと思います。
目次
ストイックな人とはどういう意味で、その使い方
<ストイックの意味>
ストイック(英:stoic)
[名]
1 (Stoic)ストア学派の哲学者。
2 ストア学派風の克己禁欲主義・厳粛主義を信奉する人。
[形動]
克己的、禁欲的なさま。「ストイックな生活」
元々ストア学派の哲学者、またストア学派風の克己禁欲主義・厳粛主義を信奉する人のことです。
そのストア学派の禁欲主義的な幸福論から、
「自分の欲望を抑え情念に動かされることなく幸福を得ようとするさま」
などの意味を表します。
<ストイックの使い方>
- 彼のストイックさが仕事に表れる。
- 彼女のストイックな生活の根本を知る。
- 先輩がストイックな姿勢を示す。
感情や欲を出さず、冷静に黙々と仕事をする感じを「ストイックに仕事をする」と言います。
一般的には、自分に厳しく欲望に流されない人や、禁欲的という言葉が一番近い意味になります。
「がむしゃらに」という意味で使う人が多いよう感じますが、「禁欲」が基本なのでイメージするなら、修行僧や剣術に励む侍のような人がストイックと言い表すべきなのでしょ。
また、誤用として「彼はお金のためにストイックに働く」や「私は最高の選手になりたいのでストイックに練習しています」は間違いです。
お金を稼ぐことは欲望になるので、ストイックではないですよね。
次に自分で自分のことを「ストイック」と言うのはこれも間違いです。
他人が評価する言葉になりますので、自分に向けて言うのは変です。
ストイックになるにはどうすれば良いのか?
では、ストイックになるにはどうすれば良いのしょうか?
ストイックさは性格が大きく影響してきますが、それまでストイックとは程遠い性格だった人でも、ある事がきっかけでストイックになることもあります。
ストイックさは生き様や習慣を示す言葉であるため、誰でもストイックな生活を送ることができます。
しかし、最近の言われる「意識高い系」と「ストイック」は違うものなので、勘違いはしないでください。
それこそ、「意識高い系」の人がつい言葉にしているのは「自分はストイックなので…」とさっき説明イタイ間違った人になってしまいますよ。
ストイックになる為の3つのポイント
では、ストイックではない人がストイックな生活を送るために重要な3つのポイントを紹介します。
それぞれ、簡単で当たりまえすぎる内容なので拍子抜けしますが、これが毎日習慣づけする事はとても難しいです。
ポイント1「目標の設定」
ストイックな人がストイックな生活を送っているのは、何らかの目標があるからです。
逆に、ストイックな性格を持っていても目標がなければ、ストイックに生きることは難しくなります。
まずは目標を設定することが、ストイックな生活を送る第一歩です。
高い理想や目標を持って、それに近づくための方法を模索することが必要不可欠です。
ポイント2「健康管理」
ストイックな生活を送る上で、健康管理は無視できません。
どんなに高い目標を掲げても、体調が悪ければ心に体が追いつかなくなります。
また、強い意志を持っていても体調が悪ければ弱気になることもあります。
「やりたいのに体が動かない状況」は非常にストレスフルで、目標達成が非常に苦しいものになってしまいます。
限られた時間の中で全力を出し切ることができるよう、睡眠時間の確保や食生活の管理は非常に重要です。
ポイント3「ルールを作る」
目標と環境が整えると、次に必要になるのは「ルールの設定」です。
目標を達成しようとするとき、ルールがあるからこそ自分を律することができます。
ルールを作ることは、いわば目的地に到達するための道筋を決めるようなものです。
ルールを作ることは目標達成に直結していると言っても過言ではなく、そもそもルールがなければストイックな生活と言えません。
明確なルールを作ることは、ストイックな生活を送る上で必要不可欠です。
ストイックでいるための注意点
ストイックでいることは充実した毎日を送ることに繋がります。
しかし、そんなストイックさも一歩間違えるとトラブルのもとになります。
ストイックな生活を送る上で注意すべきことについて、以下にご紹介します。
注意点1「他人に厳しさを求めない」
自分自身に厳しいことは魅力に感じられますが、他人にも同じように厳しくしすぎるとトラブルのもとになります。
「努力」には人にはそれぞれ最適なスピード、負荷、方法があります。
自分にとって最適な努力量が他人にとっては負担過多であったり、またその努力方法も適していなかったりする場合もあります。
目標の重要度も人によって大きく異なります。ストイックな人は他人のやり方に介入しすぎないことが重要です。
注意点2「時には自分にご褒美を」
ストイックな生活を続けていると、途中で疲れてしまうこともあります。
たまには自分にご褒美をあげて、満たしてあげることは非常に重要です。
人が成長するにはアメとムチが必要です。
いつもムチばかり打っていても、そのうち体が悲鳴をあげて頑張れなくなってしまう可能性もあります。
目標を達成するためだからこそ、たまには自分にアメをあげることが大切です。
注意点3「過多なストイックには注意」
ストイックも度が過ぎると危険です。
自分の限界を理解し、負担を最適化することはストイックな生活を送る上で欠かせません。
不適切な負荷をかけ続けると逆効果になることもあります。
結果がでないばかりか、体調を壊して目標を追うことすらできなくなる可能性もあります。
自分自身のスキルや状態を正確に把握し、適切な努力量を見極めることが重要です。
まとめ
ストイックな生活を送ることは、人生に多くのものをもたらしてくれます。
目標のために自分を律し、日々努力を積み重ねることは肉体的にも精神的にも成長します。
自分を高めることにつながり、怠惰な生活を送っている時より、毎日に充実感を感じることができます。
そして、そのように充実した生活を送っている人は、周りから見ると非常に魅力的に映ります。
ストイックに努力する姿は、周りからの憧れの的となることでしょう。
ストイックな精神が外見にも反映してきます。
ストイックな生活を送ることはさまざまな面で自分を律することを意味し、内面だけではなく外見にも変化をもたらします。
食生活をの改善と適度な運動により、太らず痩せすぎず、適度に筋肉のついた美しい体を手に入れることができます。
また自分を厳しく律する姿勢が表情にもあらわれ、凛々しく芯の強い表情にも変化することでしょう。
内面にも外見にも好影響の多いストイック生活を、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。