食材を包丁で切る際に下に置く板。
そんなシンプルな役割で、調理道具の中でも比較的に長持ちする物といえば、まな板ではないでしょうか?
私のうちではヒノキのまな板が15年以上、プラスティックのは10年以上も使っています。
気がつけば、まな板のフチにいっぱいの黒いのシミが付いていまいした。
これって、そのまま使っても大丈夫なんでしょうか?
それに、この黒いシミは何でしょう?
答えは、鉄分によるシミもありますが、主に黒カビです。
そして、黒カビはカビ毒を発生させることはないのですが、喘息・アレルギーの原因になるといわれています。
それを聞いただけで、少し気持ちが悪いし、見た目も悪いので取れるなら取りたいですよね。
そこで今回は、まな板に付いた黒ずみについてのはなしです。
目次
まな板の黒ずみの原因は?
まな板が黒ずむ理由としては、主の黒カビですが、他に食材に含まれる鉄分が移ったことも考えられます。
見た目では黒ずんだ部分がカビか、鉄分によるものかは判断難しいですね。
そのため、黒ずみを見つけた時点で早めに対処するようにしましょう。
特に、まな板がカビやすい原因は以下の3つことが考えられます。
1.まな板の表面に傷がついているから
食材を包丁で切る時に、知らず知らずのうちに、まな板の表面に小さな傷ができてしまいます。
その目には見えない小さな傷の部分に、食材の破片などが入り込み、菌が増殖してカビが発生してしまうのです。
最初は気にならない程度の小さなキズやカビも、日を追うごとに黒ずみに変化し、気がついた時にはまな板のあちこちに、黒ずみができてしまったなんてことになります。
当然、まな板の使用用途から避けられないことですが、傷つきにくくする方法を行えば、より長持ちさせることができます。
2.食材の汚れが落ち切っていないから
洗浄不足がある場合や、包丁でできた傷跡に汚れが入り込んで取りきれない場合は劣化する原因になります。
野菜や果物など少し切っただけだからと水洗いだけですますと、汚れが残っていることがあります。
先程の細かいキズの中に、食材のカスのようなものが入り込んで取れなくなってしまうと、そこはカビにとって絶好の繁殖場所となります。
ちょっとしか使ってないから大丈夫!なんて思わずに、こまめに洗うことを心がけてください。
3.水気を拭き取っていないから
洗浄後の乾燥作業でも注意が必要です。
水洗いしてそのままにしていると、乾燥中に雑菌が増殖する危険性があります。
菌の繁殖は湿度+温度が条件になるので、黒カビも例外なく濡れたまな板はカビの温床場所になってしまいます。
乾いたふきんでさっと水気を取り除いてから、乾燥させるようにしましょう。
まな板の黒ずみの取り方は?
木製のまな板
木製まな板の場合は漂白剤等の薬剤に耐性がありません。
薬剤が内部に浸透してしまい、すすいだだけでは取りきれない危険があります。
そのため、そうした薬剤を使用する以外での方法でカビを落とす必要があります。
粗塩で落とす
まだ、あまり黒ずみの進行が浅い場合で、健康志向の方におススメは粗塩を使う方法です。
粗塩には研磨作用がありますので、ふきんや指でしっかりとこすりましょう。
まな板が濡れた状態で擦ると、塩が溶けてしまうので乾燥した状態で行ってください。
台所用のクレンザーで落とす
もっともポピュラーで、黒ずみを落としやすいのは台所用のクレンザーです。
クレンザーには研磨剤が入っています。これで黒カビを削り落とすことができます。
液体のものよりも粉末のクレンザーのほうが落としやすいです。
紙やすりで落とす
黒ずみがしっかり、深く入り込んでいる場合は、紙やすりでしっかり削り落としてください。
ホームセンターなどで日曜大工に使う紙やすりを使って、まな板の黒カビを削り落とします。
紙やすりは80番前後の粗めのやすりでまず、削り落とした後に180番から230番くらいの粗くないもので、表面を滑らかにしましょう。
気をつけなくてはいけないのが、黒ずみ部分だけを削るだけなく、全体を削るようにしてください。
まな板の表面にわずかな凹凸があると、そこで食材を切ったときにヘコんでいる部分が切れなかった、なんてことになってしまいますよ。
プラスチック製まな板
プラスチック製まな板は木製まな板よりも薬剤に強いため、市販の薬剤等を使用することもできます。
洗浄後にしっかり洗い流すだけで済むので、木製より手軽にできます。
重曹で落とす
カビた部分に重曹と少量の水をかけて、ふきんやスポンジで擦り取りましょう。
木製まな板に重曹を使うと、重曹のアルカリ性と反応して黒ずむ原因になります。
これは、プラスチック製のまな板でやってください。
酸素系漂白剤で落とす
カビには塩素系漂白剤よりも酸素系漂白剤の方が効果的だと言われています。
バケツなど、まな板がしっかり浸かる大きめの容器に酸素系漂白剤と水を入れ、数時間つけこみましょう。
商品によって漂白剤と水の割合も変わるので、表示内容を確認して下さい。
塩素臭が苦手な方や強い薬剤が苦手な方は、酸素系漂白剤なら塩素臭もなく、より安全ですね。
簡単に手順として
- 漂白剤をまな板にかけラップをで覆う。
- 漂白剤が、まな板全面に染み込むように。
- できれば長時間おいておく。
- その後に、綺麗に水洗いします。
注意すべき点は、カビ取り後はしっかりと流水で洗浄しましょう。
薬剤がまな板に残ってしまうと、人体に影響が出る場合もありますので、気を付けてください。
私の場合は、最後にここで熱湯消毒をしています。
まな板の表裏全体にもれなく、熱湯を注ぐことで薬剤臭さを飛ばすようにしています。
黒ずみが出ない手入れの仕方は?
まな板の使い分け
まず、まな板は必ず使う面を分けておきましょう。
本来なら、食材ごとに「肉用」「魚用」「野菜用」と2~3枚のまな板を使い分けるのがおすすめです。
その理由は、食材の「ニオイ移り」や「菌移り」のためです。
加熱調理をする”肉・魚類”と生で食べる”野菜類”と分けることで、衛生が保たれます。
表は”肉・魚類”、裏は”野菜類”など分けて使うといいですよね。
表裏の見分け方は、プラスティックの場合は印刷であったり、木のまな板は側面にある刻印であったりと、なんらかの目印を見つけてください。
それが見当たらなければ、まな板側面の角を削って、印を付ける方法もありますよ。
まな板の手入れ
まな板を使用した後は必ず洗剤を付けて、両面をしっかりスポンジでこすって洗いましょう。
洗った後は乾燥させましょう。
水気が残っているとすぐにカビが繁殖してしまいます。
乾燥前に乾いたふきんでキレイに拭き取ってください。
できるだけ、風通しのよい日陰で陰干しをするとカビの予防になります。
木製のまな板は陽のあたるところに干すと、ひび割れの原因になります。
日光消毒だなんて思わずに、必ず日陰に干してください。
注意!
最後に熱湯で消毒する人もいますが、注意してください。
もし、かけるのであれば熱湯(80度以上)をかけてください。
中途半端な、ぬるま湯をかけますと野菜や、魚の臭いが染み付く原因となります。むしろ水の方が良く、冷たい水の方が良いぐらいです。
まとめ
いかがでしたか?今回のなはし。
こまめに洗浄してしっかり乾かしておけば、カビはかなり除去できます。
黒カビが奥まで浸透した場合は、専門の業者にお願いするか、買い替えることになってしまいます。
お気に入りのまな板を使っている場合、手放したくありませんよね。
特に1万円以上するような、高級なまな板だったりすると悲しくなりましよね。
そして、しっかりとカビを予防して、綺麗なまな板で調理すると美味しい料理になること間違いなし。