大きい缶詰を開けたあと、食べきれなくて残したことってありません?
先日のこと、贈答用の大きい缶詰が安かったかので買ってきたら、食べきれなくて困ってしまいました。
いまは昔に比べて、フルーツの缶詰も食べきりサイズになったから、残すこともなくて良かったのですが、今日だけは残してしまいました。
それに、猫の缶詰も我が家では缶詰は贅沢品なので、一気に丸々あげることをしません。
チビチビと5~6回に分けてあげています。(笑)
やっぱり思うことは、缶詰ってそのまま冷蔵庫に入れておいて大丈夫なのでしょうか?
以前、缶詰はブリキのものが多いので、そのまま入れていると、缶詰の中のスズが溶けて人体に毒だって聞いたことがありました。
そこで今回は、開封後の缶詰をそのまま冷蔵庫で保存しても大丈夫なのか?という事を調べてみたはなしです。
目次
開封後の缶詰の中身は別の容器に移して冷蔵庫に保管
一度開けてしまった缶詰は、生の食品と同じように取り扱ってください。
缶詰の缶を開けると、外からカビなどの細菌が入るために、中身の食品によっては腐りやすくなりますから、できるだけ早めに使い切ってください。
それでは、ここでは開封後の缶詰を種類ごとの保存方保を簡単に説明します。
【果物缶】
果物缶はだいたい内面を塗装していないブリキ缶です。
開封後の中身のフルーツは缶のまま置くと、内面のブリキに空気が触れてスズが解けやすくなちます。
必ずガラスや陶器、またはプラスチック等の容器に移し替えて、冷蔵庫に入れるようにしましょう。
【魚介類・野菜缶】
魚介類や野菜缶なども、できるだけ別の容器に移した方がよいですが、塗装した缶の場合は、そのまま冷蔵庫に入れておいても差し支えありません。
しかし、冷蔵庫に入れても保存は2~3日程度です。
【犬・猫フード缶】
缶詰ドッグフードは水分が多いため、菌が繁殖しやすく開封後は傷みがとても早いです。
できれば開封したらその日のうちに消費することが望ましいでしょう。
また与えてしばらくしても食べないようなら破棄しなければいけないかもしれません。
2種類ある缶詰の内コーティング
缶詰の内側の素材は鉄製のブリキ缶か、アルミ製に樹脂系のコーティングした2種類のタイプが一般的です。
その違いは、入れる中身によって内側が素材が変わってきます。
まずは中身によって変わる缶の違いです。
魚介類や野菜の缶詰は、主に内側をエポキシ樹脂などの樹脂系でスチールやアルミにコーティングしたものです。
果実の缶詰は内面塗装していないブリキ缶(鉄にスズメッキしたもの)が使用されています。
このコーティングのタイプで、保存上の注意点が異なるのでご注意ください。
以下にもう少し、詳しく紹介していきます。
果物の缶詰で内側を樹脂コーティングをしない理由ですが、果物などに含まれている酸素をスズが吸収し、果物などの中身の品質が変化することを防いでくれる為です。
スズの濃度に関しては食品衛生法で規定されていて、溶け出た微量のスズは人体に蓄積しないで、排泄されてしまうことがわかっているようです。
果物の缶詰では、内面を塗装してないブリキ缶が使われているため、開けてから缶のまま置いておくと、空気に触れてスズが溶けやすくなるそうです。
缶詰開封後は、必ず別の容器(ガラスや陶器、プラスチックなど)に移し替え、冷蔵庫に保存の上2~3日で食べきりましょう。
魚介類や野菜の缶詰に関しては、内面が塗装されている缶が使われているケースが多いので、そのまま冷蔵庫で保存でもあまり問題ないそうです。
ただし、一度開けた缶詰は密閉できないため、空気や雑菌が入り込みやすく、中の食品は傷みやすい状態になってしまいます。
これも蓋付きの密閉容器に移して、冷蔵庫で保存するほうがよいようです。
開封後は冷蔵庫で保管し、2~3日で食べ切りましょう。
日頃からよく使う缶詰などは、使い切れるサイズを購入するよう意識しておくと良いですね。
開封前の缶詰の保存期間
缶詰を未開封の状態で、一般的な保管方法の場合での賞味期限は、製造日から
- 水産缶詰:3年
- 果実缶詰:2~3年
- 野菜缶詰:2~3年
- 畜産缶詰:3年
だといわれています。
また、中身によって異なりますが、一般的な賞味期限を3年に設定しているそうです。
だとしたら、だいたい2~3年経てば賞味期限が切れるということを覚えておくといいですね。
しかし、これはあくまでも缶詰がおいしく食べられる目安だそうです。
時間が経てば、少しずつ味は落ちていきます。
それでは、具体的に缶詰の賞味期限と開封後の保存期間と保存方法をいつくか紹介します。
ぜひ、参考のしてください。
『ツナ缶』
【賞味期限】3年程度
【開封後に食べられる期間】1~2日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
『かに缶』
【賞味期限】3年程度
【開封後に食べられる期間】1日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
かに缶の開封前の保存は常温で保存すること。冷蔵保存するとかえって味が悪くなってしまうことがある。
『さば缶』
【賞味期限】3年程度
【開封後に食べられる期間】1日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
『アンチョビ缶』
【賞味期限】3年程度
【開封後に食べられる期間】約1ヶ月
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
いわゆる、イワシの缶詰のこと。かたくちイワシのことをアンチョビという。
『果物缶』
【賞味期限】3年程度
【保存方法】常温
【開封後に食べられる期間】1~2日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
フルーツ缶の中に入っている液体は、水か果物の果汁かシロップ等を入れて甘くしたものにするように決められている。
それは、甘い物の中にいれて保存すると長持ちするため。
『ソース缶』
【賞味期限】約2年
【保存方法】常温
【開封後に食べられる期間】1~3日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
これは、スパゲッティなどに使うトマトピューレやデミグラスソース、ホワイトソース等のことを指す。
トマトピューレやソースは開封後冷蔵で3日程度もつが、牛乳を含むホワイトソースは特に傷みやすいのでなるべくその日のうちに使い切ること。
『コーン缶』
【賞味期限】約1~2年
【保存方法】常温
【開封後に食べられる期間】1~2日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
コーン缶は冷蔵保存以外に水気を切って冷凍保存もできます。
ジッパー袋に空気を抜いた状態で保管すれば2~3ヶ月と持たせることもできます。
『ペットフード缶』
【賞味期限】約5~6年
【保存方法】常温
【開封後に食べられる期間】2~3日
【開封後の保存方法】他の容器に移して冷蔵
開封前の缶詰の保管方法
缶詰は保管の仕方によって、長い間おいしく食べられます。
保管場所は、なるべく涼しいところ、できれば25℃以下の場所が望まれます。
また風通しのよい、湿気の少ない場所を選んだほうが、缶詰の保存性は高まります。
他方、缶詰は凍らせると風味が落ちることもあり、場合によっては缶が破損することもありますので、冷凍室に入れることは避けて下さい。
冷蔵庫に入れる場合は、冷やして食べたいとき、1、2日前で十分です。
缶詰は、未開封であれば賞味期限が過ぎていても食べることができます。
しかし、条件があります。それは、適切な環境状態で保存することです。
適切な環境とは、湿気が少なく、直射日光の当たらない冷暗所です。
これを守れば、一番長いもので114年間保存されていたという記録があります。
これは1938年にイギリスから北極に来た研究員たちへの食用缶詰だったそうですが、異臭や腐ったような風味を感じることなく召し上がることができたそうです。
適切な環境での保存であれば、5年や10年は大丈夫そうですね。
逆に不適切な保存では安全性は失われる
適切な環境であれば長く保存できる缶詰ですが、不適切な場所で保存するとどうなるのでしょう。
湿度が高いと、温度差によって水滴が発生し、缶にサビが発生することがあるそうです。
また温度が高い場所では、中身によって色が変色したりします。
缶の中身が腐敗していることを確認する方法は、次の3つです。
1. 缶が錆ついていないこと
2. 缶のふたがふくらんでいないこと
3. 缶のふたを指で押すとペコペコとへこまないこと
缶が錆ついていた場合、缶自体が腐食して穴が開き、そこから空気や水分とともに微生物が侵入してくる可能性が高いそうです。
また、上記にも書きましたが、缶が膨らむとガスが発生します。
缶が膨らんだものは、食べることができません。すぐに捨てましょう。
まとめ
いかがでしたか?
開けた缶詰の保存については「容器を移し替えて冷蔵庫で保存」が良さそうです。
なるべく使い切ることを意識して、開封した缶詰が残った場合は保存に気をつけたいですね。