子供の頃、夏休みの自由研究でいつも苦労させられましたよね。
私の時代は今ほどインターネットが普及していなかったので、よく図書館で調べ物して、泣きながら徹夜をしたもんでした。
今では良い思い出です。
そんな中、自由研究のテーマで『積乱雲と入道雲と雷雲の違い』というのをやったことがあることを思い出しました。
確か天気予報か何かで、教えてくれたのをそのまま書いてたと思います。
ということで、今回は『積乱雲と入道雲と雷雲の違い』についてのはなしです。
あわせて、本当は怖い積乱雲についても一緒におはなしします。
目次
積乱雲と入道雲と雷雲は同じもの
積乱雲と入道雲と雷雲の違いはありません、全て同じものです。
じゃあ、なぜ言い方が違うのでしょう?
まずは、それぞれのことばの意味を調べてみました。
【積乱雲とは】
垂直に発達した雲。
形は積雲に似ているが、雲塊がさらに垂直に著しく発達しており,山や塔の形をして立ち上がる。
日本では入道雲や雷雲ともいわれる。
上部は氷晶からなり繊維状の構造をなして、下部は乱層雲に似る。
短い時間で急速に発生・発達するため、強雨、突風、落雷、降ひょう(雹)、竜巻などを突然引き起こすことがある。
(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
【入道雲とは】
一般に、発達した雄大積雲(→積雲)や積乱雲の日本での俗称。
積乱雲が空高くそびえ、たこ入道のような形になることからこの名がある。
夏に多く発生し夕立や雷雨をもたらす。
関東地方で坂東太郎、大阪地方では丹波太郎、福岡付近では筑紫太郎などとも呼ばれる。
(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
【雷雲とは】
雷光、雷鳴、ときには雷雨を伴う雲、またはそれらを発生させる可能性がある雲。
積乱雲の俗称。かみなりぐもともいう。
(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
【要約】
分かりづらいので、ここで要約しますね。
積乱雲というのは、湿った暖かい空気が上昇してできる雲です。
その雲が成長していく過程で出来上がった状態を積乱雲と言います。
入道雲の入道というのは、力持ちの大きな体をしたお坊さんのことです。
力こぶのできたお坊さんの姿に、雲がにていたために、入道雲という名前がつけられました。
これは、日本ならではの雲のあだ名のようなものです。
雷雲(らいうん)という分類の雲はありません。
積乱雲(入道雲)が発達して雷雲になります。
積乱雲の内部で氷の粒子などが、かき混ぜられて静電気を蓄えた雲のことです。
つまり雲の種類ではなく状態を表すのです。
ついでに、夕立は昼間にできた積乱雲(入道雲)が発達して、夕方に雷を発生をさせたることを言います。
積乱雲のでき方
積乱雲は、地面近くの熱くてしめった空気が、上空にいき、そこで冷やされて雲になったものなのです。
その特徴は強い上昇気流によって垂直方向(たて)に著しく発達した雲です。
雲の高さは10キロメートルを超え、時には成層圏まで達することもあります。
積乱雲の構造
一つの積乱雲の水平方向(よこ)の広がりは数キロ~十数キロメートルです。
一つの積乱雲がもたらす現象は、30分~1時間程度で局地的な範囲に限られます。
積乱雲は、「大気の状態が不安定」な気象条件で発生しやすくなります。
「大気の状態が不安定」とは、上空に冷たい空気があり、地上には温められた空気の層がある状態です。
温かい空気は上へと昇り、冷たい空気は下へと降りようとするため対流が起きやすくなります。
雲の中は、上昇する空気と、雨つぶや氷のつぶのまじった下降する空気とが、はげしい勢いで入りみだれています。
空気は、上空にいくほど温度が下がります。
熱くなって上昇した空気は、急に冷やされ雲になります。
また、水蒸気(すいじょうき)が、雨つぶや氷のつぶになるときには、熱を放出(ほうしゅつ)します。
この熱が、空気をおし上げる力を強めるはたらきをしているのです。
地上付近の空気が湿っているときは、さらに大気の状態が不安定となり、積乱雲が発達しやすくなります。
(参考出典:気象庁HP)
積乱雲を見かけたら要注意!
屋外では、激しい雷雨をおこす積乱雲に注意をしてください。
その為には、積乱雲が近づくサインを見逃さないことが大切です。
積乱雲の外観
積乱雲は特徴的な外観をしています。
成長しつつある積乱雲は、雲のてっぺんがもくもくと沸き立ち、 カリフラワーのような形をしています。
積乱雲がさらに発達すると、雲のてっぺんが周りに開き、キノコの傘のような形になります。
遠くにある積乱雲は、太陽に照らされると白く輝いて見えます。
積乱雲が近づくサイン
以下のような変化を感じたら、それは積乱雲が近づいている兆し(サイン)です。
まもなく、激しい雨と雷がやってきます。
竜巻などの激しい突風が起きる恐れもあります。
そのサインの特徴は
- 真っ黒い雲が近づいてきた
- 雷の音が聞こえてきた
- 急に冷たい風が吹いてきた
急な大雨や雷・竜巻から身を守るために
積乱雲が近づくサインに気づいたら、速やかに安全な場所に避難しましょう。
単独の積乱雲による激しい現象は、30分から1時間程度で弱まることが多いため、ナウキャストで現象の状況を確認しながら、 安全な場所で積乱雲が過ぎ去るのを待ちましょう。
災害は「まさか」ではなく「いつかは」起きるものであり、油断しないでください。
つい「たぶん大丈夫」「自分は大丈夫」と自分に都合良く考えないで、安全第一の対応をしましょう。
(参考出典:気象庁HP)
まとめ
今回は『積乱雲と入道雲と雷雲の違い』についてのはなしでした。
夏の風物詩とも言える入道雲は見てると良いものですよね。
でも、ここ最近の異常気象を見ていると、のんきなことも言ってられないですよね。
避難は早めに心がけましょう。