昔はアニサキスなんて、聞いたことのない名前でしたよね。
アニサキスとは、全ての魚介類に寄生する寄生虫であり、食中毒(アニサキス症)の原因寄生虫です。
2013年から厚生労働省の食中毒統計にはじめて記載されるようになり、広く世間に知られるようになりました。
まるで突然、現れた寄生虫のようですが、当たり前のように昔からいました。
それこそ、魚屋さんからはアニサキスが付いていれば新鮮な証拠とさえ言われていました。
それも、アニサキスによる食中毒の関係性も理解されてなく、お腹が痛くなったとしても、ただの食当たり程度の認識だったみたです。
さて、そんなアニサキスは寄生虫でお腹が痛くなる事を知ってしまうと、恐ろしいですよね。
今回はそんなアニサキスについて、色々と調べてみたはなしです。
(引用参照:厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう)
目次
魚の種類でアニサキスが多いのは?
以下のアニサキスの多い魚につての内容は、魚屋さんから聞いたとされるブログから引用させていただきました。
厚生労働省の統計上報告も信用できますが、現場の実感といて信憑性がある内容だと思って引用させてもらいまいた。
そしてそこに書かれていた、魚の種類は意外な物でした。
9割アニサキスがいる魚
タラ、サバ、天然サケ、スルメイカ、アンコウ、ホッケ
※回転すしで見かけるノウルウェー産の養殖サーモンはいないらしい
たまにアニサキスがいる魚
アジ、イワシ、サンマ、ホタルイカ、ヒラメ
※サンマは近年増えてきたようで、刺身を出すお店も減ってきたらしい
ほとんどアニサキス見かけない魚
マンダイ、イサキ、ヤリイカ、剣先イカ、キンメダイ、マコガレイ、スズキ、マグロ、カワハギ、その他養殖魚
(引用:grape)
これを見ると限り厚生労働省からの内容と若干違いました。
それにアニサキスがいるとして、よく耳にするカツオがいませんね。
それにはもう少し調べてみたら、同じサイト内に理由がありました。
鰹は内臓表面に「ごくたまにいる」部類に入ると思います。
鰹の場合はテンタクラリアという米粒大の虫の方が多いですがこちらは誤食しても特に害は無いです。
要は、身の部分でなく内臓表面に、それもたまにいるとことだったのですね。
アニサキスは加熱や冷凍で死滅するの?
ここでは、アニサキスの予防策についての説明になります。
内臓に寄生するアニサキスの幼虫が漁獲後に筋肉へ移行することがあるため、魚を購入する際は新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除いてください。
内臓を生で食べないでください。
また、内臓に多くのアニサキスが寄生している個体は、内臓周囲の筋肉(腹身)にもアニサキスが寄生している確率が高いため、腹身を取り除くことも対策として有効です。
魚を調理する際には、目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
また、アニサキスは冷凍や加熱で死滅するので、調理をする場合には、-20℃で24時間以上冷凍するか、70℃以上若しくは60℃の場合は1分加熱をしてください。
※一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。
※JIS規格による、家庭用冷凍庫は-12℃以下の為、冷凍でアニサキスが死滅する可能は低いです。
アニサキスの症状を放置したらどうなるの?
アニサキス症は主に胃で起こるものと腸で起こるものに分けられます。
魚介類の生食後数時間で胃の上部が激しく痛んだり、悪心、嘔吐の症状が見られるのが胃アニサキス症です。
アニサキス症の大半がこれに当たります。
また虫が腸に入り込むと腸アニサキス症を発症します。
腹痛、悪心、嘔吐などの症状が見られ、時には腸閉塞や腸穿孔を併発します。
その他、稀なケースとして虫が消化管を抜けて腹腔内へ脱出、大網、腸間膜、腹壁皮下などに移って肉芽腫を形成することがあり、虫が寄生した部位にさまざまな症状が出ます。
さらに、じんましんを主な症状とするアニサキスアレルギーを発症することもあり、血圧降下や呼吸不全、意識消失などのアナフィラキシー症状を呈した症例も報告されています。
食歴や臨床症状から胃アニサキス症が疑われる場合は、胃の内視鏡検査で虫体を検索し、胃粘膜に入り込んだ虫体を見つけ、鉗子で摘出します(アニサキス症は虫体1匹の穿入で発症することも少なくありません)。
摘出すれば痛みはすぐに治まります。
腸アニサキス症では対症療法が試みられ、場合により外科的処置が施されます。
現在のところ、幼虫に対する効果的な駆虫薬は開発されていません。
アニサキスは人体には寄生することができないので、放置しても1週間程度で死にます。
アニサキスの痛みは正露丸で治療できるの?
アニサキスによる食中毒の「特効薬はない」とされていますが、下痢止めなどの市販薬として有名な大幸薬品の「正露丸」に、アニサキスによる食中毒を予防したり症状を緩和したりする効果があると、ネット上で話題になりました。
正露丸は2014年に消化器アニサキス症用薬剤の特許を取得しています。
大幸薬品株式会社(本社:大阪府吹田市内本町三丁目 34 番 14 号、代表取締役社長:柴田 高)が製造販売する胃腸薬『正露丸』を使用したアニサキス症に関する臨床研究が、大阪大学消化器外科、大阪医科大学、豊中渡辺病院等(※)により行われ、臨床研究「木(もく)クレオソート含有医薬品(正露丸)が効果を示したアニサキス症の2症例」がドイツ医学雑誌“Hepato-Gastroenterology vol.58”に掲載されました。
今回、「食あたり」の症状を示したアニサキス症に対し、木クレオソート含有製剤(正露丸)の内服が有効であった臨床例が初めて報告され、また木クレオソート含有製剤(正露丸)のアニサキス成虫体に対する活動抑制の効果も発表されました。
また、木クレオソート含有製剤(正露丸)が、アニサキス症の疑いのある“食あたり”症例を軽快させるに有効な市販薬である可能性が示されました。
(引用:大幸薬品株式会社)
大幸薬品の社内報だと思われるのですが、上記のような報告がありました。
言ってることが分かり辛いのですが、ドイツの医学雑誌にも紹介されましたよ。ってことなんでしょうね。
確かに、ドイツでも正露丸は認められいるなんてすごいですよね。
大幸薬品さんいわく、アニサキスの食中毒が疑われる患者が正露丸を服用すると、1~2分で腹痛の症状が軽くなり、その後の内視鏡検査で、動きのないアニサキスを摘出できたそうです。
こうしたことから、正露丸にはアニサキスによる食中毒の症状改善と発症の予防効果があるとして、2014年に特許を取得しています。
ただ、正露丸を飲んで腹痛が改善しても、アニサキスが疑わしい場合は病院の受診をしましょう。
症状が軽い人は、アニサキスと気付かないまま自然と治癒することはありますが、胃アニサキス症の治療は、内視鏡によるアニサキスの摘出、腸アニサキス症は、薬や点滴などの対症療法が基本です。
アニサキスが胃の壁を貫通して腹膜炎になることもあるため、アニサキスの感染が疑わしい場合、必ず病院を受診しましょう。
まとめ
今回はアニサキスにつてのはなしでした。
実際、お刺身はスーパーで買ってくるにしても、お店で食べるにしてもプロが調理しているので、一般にはアニサキス症になる心配は少ないと無いと思います。
気を付けなくていけないのは、釣りをする人が自分で魚をさばいたときは十分注意が必要ですよね。
心配だったら、焼いたり煮たりするのが一番いいです。
予防方法を知って過度に不安にならず、新鮮な旬のものをいただきたいですね。